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  4. 2019.05.21

統一自治体選挙
こう闘った 大阪府議選茨木市      《3》
反『維新』前面に掲げ 力を出し切って闘い抜いた

「よく闘い抜いた」
   大阪府議選・茨木市選挙区(定数3)で、反「維新」を掲げ、無所属で闘った山下慶喜(新社会党府本部委員長)陣営は、「よく闘い抜いた」と総括している。候補者5人は得票順に、当維新4万6843票、当自民2万1014票、当公明1万7821票、次点山下慶喜1万3353票、落共産8434票だ。

 大阪は統一自治体選挙に加え知事・大阪市長の「クロス選挙」、衆院大阪12区補選が行われ、「大阪維新の会」が一人勝ちした。参院選に向け、自民党をはじめ全野党が、「なぜ府民に見放されたのか」、総括を始めている。

 そんな中で、山下陣営は、「反維新」を旗幟鮮明に打ち出した闘いだった。維新の口先だけの「身を斬る改革」、安倍政権を支え続けてきた「公明・維新」に真正面から「NO!」を突き付けたのだ。

 負けたとは言え組織のない山下にとって1万3353票は、茨木で大衆運動(戦争法廃止19総がかり行動、反原発茨木金曜日行動)などを担ってきた実績と市議11期38年の日常活動が高く評価されたものと言える。

山下スタイル≠ナ
 選対は持てる力を最大限発揮した。「府政のチェックから改革」「うそのない政治」を切り口に「健康で文化的、人間らしい生活実現に全力」「くらし破壊のカジノ・都構想・水道民営化反対」「戦争、原発、消費税10%反対」などを掲げ、反維新を鮮明にして闘い抜いた。

 昨年9月スタートの週1回の駅頭朝立ち、議会報告『お元気ですか』(通巻6号)26万の地域ビラ入れ、推薦ハガキ、ポスター掲出、支持者オルグ、街宣行動、歩き隊、電話戦術など党員が中心となってあらゆる行動に取り組んだ。

 また山下選挙のスタイルで定着しているノボリを背負っての「ラン/走る」、「サイクル/自転車」で市内全域を回り訴えた。告示日直前の3月20日には「バイバイ維新・アベさん 茨木から春を」フルマラソンを企画、市民に訴えかけた。 走行中に握手を求められ、手を振っての声援、差入れを受けるなど、山下慶喜への期待は日増しに高まった。

 「66歳でもフルマラソンできます」、本番中も元気の出る山下スタイルは他候補を圧倒した。候補者が元気なだけに選挙スタッフ・事務所も大いに勇気づけられ盛り上がった。

共闘成れば勝てる
 新社会党は山下擁立を決定した時から「市民と野党の統一候補」の陣形作りに力を入れた。共産党も含めた野党共闘ができれば「勝てる」。この戦略は得票数からみて正しかったことが証明された。

 社民党、自由党の全面支援はあったものの、残念ながら立憲民主党、共産党は、大阪府内の選挙区を見渡しても「野党共闘」方針に対する狭あい性と限界が明らかだった。

 とりわけ、茨木の共産党が中央委員会方針(自治体選複数区については独自の候補者を擁立) を堅持したのに対しては、内部から批判や府委員会に対する市民代表連名(10名)による要請書「市民と野党の共闘で反維新の候補者統一を要請する」が提出されるなど、内部の突き上げと下部からの「本気の野党共闘」を求める新たな動きも生まれた。

 私たちはいま府本部執行委員会、府本部委員会、支部会議、選対会議でそれぞれ総括を行っている。組織建設、次への闘いの展望に向けて選挙に協力してくれた仲間とじっくり話し込みながら全体で総括を練り上げていきたいと考えている。


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