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  4. 2020.05.05
“反維新”の姿勢貫き 「のぼり・自転車」で徹底街宣
山下慶喜さん大健闘
      大阪・茨木市議補選

 大阪・茨木市議補選(定数3)は4月12日に投開票されたが、新社会党が応援した山下慶喜さん(67歳)は次点だったものの8672票(得票率11・8%)を獲得、同じく次点だった昨年の府議選1万3353票(同12・4%)と得票率を0・6ポイント減に止めた。

 府議選は定数3に山下さんと自維公共の5人、今回は公なしで立憲、市民派が参入して7人が立候補、投票率は府議選48・16%、今回33・26%と14・9ポイントも下落した中での得票数・率だ。

 山下さんは、消費税率引上げの上に「コロナ不況」で貧困と格差が深刻化する中で、「誰もが人間らしく生きられる社会を、その役割を担う市役所の機能強化」を訴えた。大阪は維新が他を寄せ付けない第一党で、今回は2人擁立。山下さんは「自民と合わせて3議席は許さない」とも訴えた。

 しかし、新人を市長選に立てた維新は府内の人・モノ・カネを総動員して2議席、自民党も野党4人の乱立で府議選同様、漁夫の利を得る結果となった。

 選挙戦はコロナ緊急事態宣言下で、マスク着用が当たり前の異様な光景の中で闘われ、組織的な力では勝利できないと考えた山下さんは、日常活動と同様、背中にのぼりで歩き、走り、自転車でのアピール活動に徹した。

 また、自転車にハンドマイクでのスポット街頭宣伝(山間部はバイクで移動)は32小学校区すべてで実施した。2月から行った街頭宣伝は告示前に300回を超え、選挙戦最終日には402回となり、「のぼりと自転車」は山下の代名詞となって市民の目に強く印象付けられた。

 同時に闘われた市長選は、無所属現職と維新新人との対決となったが、維新陣営による連日新聞折り込みの異様なネガティブ・キャンペーンに市民が反発したこともあり、現職が再選を果たした。

 保守市長ということもあって他の野党候補が態度を鮮明にしない中で、山下さんは「選挙はよりまし候補を応援するのが大原則。誰が市長になろうと手加減することなく行政をチェックする」と自身の立場を鮮明にし、「維新市長は許さない」と訴えて注目を集めた。

 当選できなかったが大健闘の山下陣営、来年1月の本番市議選に向けた取り組みを始めている。




 
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