新型コロナ渦で代議員が一堂に会さない書面表決という変則的な第25回全国大会を経て、新自由主義が壊し続けてきた人間らしく生きる権利と尊厳を回復する私たちの行動は、正念場を迎える。
夏から秋にかけての活動の最大の目標は解散・総選挙の準備と勝利である。
新型コロナ感染が明らかにしたのは、最大限のもうけ追求を人権の上に置く30年以上に及ぶ新自由主義社会がもたらしたあまりにももろい日本社会だ。
それは安倍政権が新型コロナ対策等で見せている政権末期現象と合わせ、「このままでは生きていけない」という思いを生んだ。しかし、その思いを政治にぶつけ、社会のあり方を問わなければ何も変わらない。
総選挙で変える
これだけの悪事や悪業が明らかになっても安倍政権は続き、国民の自由と生存権を脅かし続けている。政権を支える与党の圧倒的な数が可能にしている。
だからこそ衆議院の解散総選挙に挑むことが必要となる。折しも安倍首相が主導した東京五輪は開催絶望の状況で、それが明らかになれば自民党は選挙が戦えない。その前の秋口解散が焦点となる。
安倍首相はそのために、消費税を下げることを解散の大義名分にするのではないかとの見方すら浮上している。政権維持のためには何でもありが為政者であり、とりわけ安倍首相の改憲に対する執念は軽視できない。
反新自由主義で
自公政権は、社会保障に必要な費用をコストと考え、「行革」のターゲットとした。それは目に見えにくい保健医療分野で際立つ。
不安定雇用の増大は、ひとたび失業すると生きることすら困難になることを新型コロナ感染が知らしめた。その上、失業はこれからが本番という経済状態だ。これで選挙に勝てないと、その先は政治不信の闇でおおわれる。幸い立憲野党陣営は、新自由主義克服でまとまれる。
人間の尊厳回復
政策は人間の尊厳を取り戻す闘いの要求であり、貧困と不安、それを広げる格差と不平等を取り除く要求の具体化であり、公的支援の確率だ。その裏打ちとなる税・財政構想も重要だ。
そしてそれを実現する市民と野党、労働組合の共闘のうねりと本気度が求められている。
新社会党が自ら活動する現場でそれを真摯に追求することは言うまでもない。その闘いの中で信頼の輪をさらに広げよう。この機を逃さず全力を尽くそう。