非常勤講師の待遇の抜本的改善を目指す中央学院大学の小林勝さんの裁判闘争を支援する会の結成総会が4月26日、東京都内で開かれた。
小林勝さんは中央学院大学(千葉県我孫子市)に24年間にわたり非常勤講師として働き、昨年11月に労働契約法20条(有期雇用と正規雇用との均衡待遇を定める)違反等を理由に、同大学を東京地裁に提訴している。
総会は、小林春彦事務局長の経過報告に始まり、加藤晋介弁護士が「本件は憲法14条(法の下の平等)と23条(学問の自由)の領域で闘い、労契法20条の損賠に留まらせてはいけない」と講演した。
その後、全労協、JAL争議団、郵政ユニオン、メトロコマースなどが連帯の挨拶をした。
3大都市圏の私立大学ではすでに何十年も前から、全教員の約7割が非正規の教員(非常勤講師)であり、その待遇はひどく、非常勤講師の給与は、週1回1科目担当でわずかに月3万円前後。専任なみに週6コマ担当しても月給12〜20万円程度(専任の20%以下)にすぎない。社会保険にも非加入で、賞与も各種手当も退職金もない。日本のパート労働者の待遇は所定内給与に限っても世界的に見ても極めて低い水準。その水準にさえ、はるかに及ばない。
小林さんが8人の弁護士の協力を得て起こしたこの訴訟は、大学の非常勤講師が格差是正を求めて起こした最初のもので、その結果は全国の非常勤講師の待遇改善に大きな影響を与える。
支援する会 共同代表=金子勝・立正大学名誉教授、嶋崎英治・三鷹市議、舘幸嗣・中央学院大学教授、森博行・弁護士、事務局長=小林春彦・元国労千葉地本委員長
支援する会では加入を呼びかけている。
◆年会費=個人1口1000円、団体1口3000円
◆郵便振替口座00140−4−603288 加入者名=小林勝さんを支援する会
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