イランの首都テヘランで8月26日から開かれていた第16回非同盟諸国会議は31日、「テヘラン宣言」を採択、閉幕した。26、27日は専門家会合、28、29日は外務担当者会合、30、31日が首脳会合で、これまでの最大参加国数120カ国が出席した。
シリア問題について、とりわけ湾岸諸国との見解が異なりながらも、宣言採択で軍事介入は不必要である点で一致した。パレスチナ国家の尊重、キューバへの米封鎖政策とパラグアイ・クーデターの糾弾、アルゼンチンのフォークランド諸島への主権支持、核兵器廃絶、テロに関する二重基準の非難、国連安保理改革、人種主義反対、貿易・科学・食糧・エネルギー・気候変動・移住問題など宣言は11章688項から成り立つ。
非同盟運動は冷戦期にナセル(エジプト)、ネール(インド)、スカルノ(インドネシア)、エンクルマ(ガーナ)、チトー(ユーゴスラビア)の5人の指導者によって開始された。東西陣営に属さず、反帝国主義・反植民地主義を掲げて、独立と民族自決権確立をめざし、第1回会議は1961年、ベオグラードで開かれた。 そして、大国の覇権に反対して平和・安全と平等、内政不干渉、経済協力のために闘い、今日に至る。加盟国数は国連に次いで大きく、現在の深刻な世界の経済、社会、政治、環境の危機の下で最大の犠牲当事者国である。しかし、今会議も米とイスラエルから妨害と圧力を受けた。
次期会議は15年、ベネズエラのカラカス市で開かれる。
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