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2012.11.20
ポーランド
独立記念日は再び混乱


 
 11月11日は100年以上もの国家分割を経てポーランドが独立した(1918)記念日で、各地で祝祭行事が行われた。首都ワルシャワでは政府主催のパレードを含めて12のデモが行われた。


 ナショナリスト勢力である「全ポーランド青年」「国家急進圏(ONR)」の組織したデモは「EUくたばれ」「独立のために闘う」のスローガンを掲げて投石、TVカメラマンを襲うなど警察と衝突、ゴム弾・催涙ガスの飛ぶ混乱で130人以上が逮捕された。
 一方、反ファシスト団体は旧市街で警官隊と小競り合いになった。昨年は200人以上が逮捕される事態となり、うち90人超がドイツ人であった。


 現ポーランド政権はNATO、EU、米国とパートナーシップ関係を維持しており、一貫して欧州ミサイル防衛(MD)構築を支持、アフガニスタン・イラクに数千名の部隊を派遣している。しかし、政府は今年予定していたユーロ導入を放棄、時期の明言は避けている。
 マクロ経済は好調というものの昨年の失業率は12・5%、緊縮財政政策がとられ、とりわけ青年の不満は高く、サッカーのフーリガンも覆面してデモに参加している。


 04年のEU加盟を前後して労働法が改訂され、インフォーマル・セクターで働く労働者に適用されなくなり、さらに雇用主の「独立下請け人」になる契約が要求され、労働者の諸権利は後退した。
 現在、多くの職場で労組の加盟・組織化自体が禁じられ、労組自体も経済・社会的現実・労働者の要求に応じられないでいる。

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