ボリビアのサンタクルス市で6月14日から2日間、77カ国グループ(G77)創立50周年記念の特別サミットが開かれた。現在は133カ国に増えたG77および中国が参加、パン・ギムン国連事務総長も出席した。
議長国のモラレス大統領は「よりよく生きるための新たな世界秩序に向かって」と題した開会演説を行い、50年間の反植民地主義闘争、平等と正義を求める民族自決・天然資源主権のための諸国民の闘いが続いても、並行して国際関係の覇権的序列と不平等が現実となり、多国籍企業15社が全世界の生産活動の50%を牛耳り、世界人口の0・1%が人類の資産の20%を所有していると指摘した。
さらに米国では1920年代、資本家階級は労働者の賃金の20倍であったが、現在ではその差が331倍に達したと述べた。
ボリビアは05年まで新自由主義下にあり、富の集中と貧困・格差が広がっていたが、選挙によるモラレス政権の勝利で06年には炭化水素資源国有化を実現し、新しい発展モデルを実施、GDPは8年間で3倍に達した。大統領は新たな国際金融制度の設立、G77+中国の間での経済・科学技術・文化協力の発展、外国の内政介入の排除を提案し、国連憲章の遵守を訴えた。
133カ国はサミットに先立ち国連本部で実務会議を行い、不平等・持続不可能な発展、過度な消費主義を批判。「貧困撲滅」「人権としての社会保障」「環境の権利」「新たな世界秩序」を盛り込んだサンタクルス宣言を採択した。
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