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2011年8月21日 |
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北海道電力株式会社取締役社長 佐藤 佳孝 様 |
泊原発3号炉の「営業運転」に対する抗議と泊原発停止要求
── 新社会党北海道本部委員長 渋谷 澄夫
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北海道電力株式会社取締役社長
2011年8月21日
佐藤 佳孝 様
新社会党北海道本部
委員長 渋谷 澄夫
泊原発3号炉の「営業運転」に対する抗議と泊原発停止要求
この度、貴職が行った泊原発3号炉の「営業運転」移行について以下の点から強く抗議いたします。
福島原発事故は、かねてより新社会党が主張していた「核と人類は共存出来ない」ことを証明しました。
地震国日本においては、多くの研究者・科学者が「原子力発電」の危険性について指摘してきたところであります。不幸にもその指摘が現実のものとなり、5ヶ月を経た現在において、福島原発とその周辺、ホットスポットと呼ばれる地域でも、人々は日常生活を送れないほど深刻な状況に陥っております。
放射能汚染は、田畑に森に原野に海に拡がり、対策の方途は存在せず深刻さを増していますし、今後も数十年汚染し続けると言われています。
道内においても汚染牛肉が販売され、道民は被曝の恐怖に襲われております。政府は、低線量で発ガン性はないと強弁しておりますが、科学的に全くあり得ないとの証明はされておりません。
道東では、秋鮭の水揚げの季節を迎えておりますが、海流・回遊の関係や生体濃縮などで放射能に汚染されているのではないかとの危惧が高まっております。
貴社は、他電力会社や東芝・三菱などと共に、国・資源エネルギー庁をはじめとした官・学・マスコミと共に「原子力村」を形成し、国民に「原子力発電の安全性」を説いてきました。しかし、福島原発事故によって「安全性」は、幻と化しました。また、
この間、原子力安全・保安院と共に電力会社が、「安全性」についての世論を誘導してきたことや、情報隠匿などが白日の下に晒されております。これらの行為は、社会正義に反することであり許されません。
さらに一昨年・昨年と泊原発構内において頻繁に「火災事故」が発生しましたが、いまだにその原因は道民に明らかにされておりません。
貴職が、福島原発事故後においても「原発依存体質」を改めようとせず、5ヶ月以上にも亘って「調整運転」を継続したこと自体が異常であり、許されることではありません。3月11日直後に運転を停止するべきでした。
さらにこの度は、「電力不足」を理由にして、泊原発3号炉の「営業運転」移行を強行しました。これは、道民の「原発の安全性」に対する批判や不安を無視した行為であり、傲慢な態度であり糾弾されるべきことです。
対策として電源車の導入や外部電源の増設を行ったので「安全」であると強弁しておりますが、その対策が100%の効力があると断言できません。福島原発事故の原因が不明であるばかりか、あまりにも複雑な原子力発電構造に対して人的対応に限界があるからです。
「電力不足」は、「原発依存」を継続するための方便にしか過ぎません。貴社の電源設備の構成比を見ても明白ですし、その設備の詳細を隠匿していることが逆に自ら証明しております。
泊原発沖15キロには海底活断層があり、マグニチュード8近い地震勃発の可能性も指摘されております。万が一事故が起これば、北海道の基幹産業である農林漁業は壊滅的な被害を受けることは避けられません。
泊原発構内には、使用済み核燃料をはじめ高レベル・低レベルの放射性汚染物質が溜まりに溜まっており、完全に放射能が消滅するまで何十万年も貯蔵・管理することは困難です。
自然豊かな北の大地・北海道を放射能で汚染しないためにも直ちに全ての泊原発を停止し、天然ガス・太陽光・風力などの再生可能エネルギーに転換することを強く要求します。
また、北海道には、再生可能エネルギー資源が豊富なことから買い取り枠を撤廃するよう要求します。
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