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2012.8.14
原水禁・フクシマ大会に1050人
核から離脱へ


 全原発を止めよう


 核兵器廃絶と脱原発を訴える原水爆禁止日本国民会議(原水禁)の世界大会が7月28日、福島市で始まり、1050人が参加した。


 大会は、東日本大震災と広島、長崎の犠牲者に黙とうを捧げた後、実行委員長の川野浩一原水禁議長が挨拶、「全ての核に反対してきたが、私たちの力も努力も足りなかった」と述べ、「急ぐべきは原発再稼働ではなく、放射能の危険性にさらされた子どもたちや汚染された田畑への対策だ」「わが国でも原発事故がいつでも起こり得ることが明確になった。二度とフクシマを繰り返さないため、全原発を止めるしかない」と強調した。


 福島県平和フォーラムの五十嵐史郎代表は、「不安と葛藤の中の苦しみを知ってほしい」と訴え、藤本泰成原水禁事務局長も基調提起で「核社会から離脱し、成長だけを追い求める暮らしを転換すべきだ」と述べた。


 福島県平和フォーラムの大内良勝事務局次長は「素人の住民だけが集まっても、効果的な除染はできない。放射能は目に見えない。心配が先行して、体より精神が壊れそうだ」と報告した。


 元原子力プラント設計技術者で柏崎刈羽原発を担当した後藤政志さんが原発事故の現状と課題について講演、原発の危険性を指摘した上で、福島第一原発4号機からの燃料取出しについて「強い放射線や熱を出す使用済み燃料は、未使用燃料ほど簡単な作業ではない。数年から十数年の時間が必要だろう」と見解を示し、「チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西」の医師振津かつみさんは「福島原発事故と放射能」をテーマに講演、核被害者の連帯を訴えた。


 この後、東電や政府に事故の収束と被災者への謝罪と賠償、事故原発の情報公開を求めるとともに、被災者への差別と偏見を断ち切り、脱原発を進めていくなどとする大会アピールを採択し、市内を約1時間にわたってデモ行進した。(S)
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