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2015.08.25
川内原発再稼働に怒り
原発事故被害者相双の会 國分富夫


 九州電力の川内原発再稼働は福島原発事故の教訓が全く生かされず、福島県民の思いを逆撫でしている暴挙といえます。このままでは日本が潰れる、地球そのものを汚してしまう一大事です。
 事故が起きたときの問題ではありません。原発が稼働することにより、原子爆弾に用いるプルトニウムが生産され、日本はすでに49トン保有していると言われています。
 長崎に投下された原爆は6・1キログラムのプルトニウムが使われました。とすると日本は、長崎型の原爆8000発以上のプルトニウム保有国となります。核のゴミの最終処分場は世界のどこにもありません。だから、原発再稼働は無責任もはなはだしいのです。
 福島の原発事故から4年5カ月が過ぎました。今なお10万人以上が避難している実態をなんと思っているのでしょうか。 
 福島は、これから何十年と放射能と向き合って生きてゆかなければなりません。この不安に耐え切れず、うつ病や自殺者が出ているのです。
 川内原発周辺の賛成自治体議員、住民は福島の実態を見て判断したのでしょうか。福島の県議会、市町村議会は全原発廃炉です。
 福島の教訓の一つは目先の経済だけしか見られていなかったことです。原発によって地元は潤っていると思い込んでいました。しかし、そうではなかった、いったん事故が起きれば全てを失います。
 国や電力会社は責任を取ろうとしません。稼働する時は「もし事故が起きた場合は国が全責任を持ちます」と、ぬけぬけと言い放つのです。それに、電力会社は「危険」という言葉まで覆い隠して進めてきます。
 安倍首相はオリンピック招致のプレゼンテーションで、「フクシマの状況は完全にコントロールされている」と世界に向けて演説しました。こんな嘘を恥ずかしくもなく言う人物が日本の内閣総理大臣です。
 私たちは、国民の命と健康、日本の国を守るために原発を即時停止し、全原発が廃炉になるまで闘います。


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