昨年12月11日に4回目の癌摘出手術を受けたベネズエラのチャベス大統領は呼吸器系の病気のため、1月10日の新たな任期(13?19年)の大統領就任式に出席できなかった。憲法231条により国会で宣誓できない場合は最高裁で宣誓することから、ベネズエラ最高裁は就任式延期を承認した。大統領欠席のまま22カ国のラテンアメリカ・カリブ諸国の元首・閣僚が出席して式が行われた。
アルゼンチン外相は「われわれは過去を知っており、今日を守り、よりよい未来を建設する。10月7日のベネズエラ国民の決定を完璧に支持する」と挨拶した。ディアス・キューバ閣僚会議副議長は「ベネズエラであれ、中南米・カリブ海地域であれ、各国政府は敵対勢力の新たな不安定化を阻止していくだろう」と述べた。モラレス・ボリビア大統領は「チャベスの健康はベネズエラ国民の心配ばかりでなく、ボリビア国民、すべての反帝国主義的国民の心配事である」と表明した。
チャベス氏は昨年10月の大領選挙で再選され、12月の州知事・州議会選挙では23州中20州で与党が勝利した。マドゥーロ副大統領が現在、大統領を代行しており、チャベス氏は快方に向かっていると報道されている。
中南米・カリブ地域では新自由主義政策からの脱却を図る闘争が進み、ボリーバル同盟・ペトロカリベなど地域経済協力関係・統合過程が深化する一方、右派勢力が外国からの支援で不安定化を挑発している。
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