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  4. 2013.03.19
2013.3.19
ベネズエラ大統領逝去
「チャベスは生き続ける」

 3月5日、午後4時25分、2年間の癌との闘いの後にチャベス大統領が死去した。58歳であった。その死はベネズエラ人だけでなく、中南米・カリブ海諸国民にとっても心痛む悲しみである。


 独立指導者シモン・ボリーバルの成し遂げえなかった「南米統合」という歴史的事業成就の道半ば、「われらのアメリカ」の実践の途上であった。「ボリーバル同盟」によって対等な通商関係を構築し、「ペトロカリベ」によってエネルギー資源の民主的決済法を取り入れ、社会正義の実現と貧困からの脱却を地域全体で図る道を切り開き、「ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)」の創立者となった。


 半世紀間続いた国内の二大政党制の壁を破り、買弁独占企業優先政治を転換させ、国営石油公社(PDVSA)の真の国営化を実施、企業利益のための石油から社会政策の石油に変えた。


 国民に逝去を伝えたマドゥーロ副大統領は「平和、団結、規律」を呼びかけ、カベーヨ国会議長は「ベネズエラ国民には前進する力と決意がある」と述べ、病院から軍事アカデミーまでの道に沿って棺に同伴した人々は「私たち、一人ひとりがチャベスだ」と涙の中に後戻りしない決意をにじませた。世界では10カ国以上の政府が数日間の服喪を決定した。
 89年カラカソ事件、92年蜂起失敗を経てチャベス政権を勝利させた闘いは、その後、近隣諸国の政権を次々と替え、国際政治上の力関係を変革した。


 哀悼の念を表しつつ、ベネズエラ国民に連帯する。

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