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2013.4.09
グアンタナモ米軍刑務所 
待遇改善求めハンスト


 待遇改善を求めてグアンタナモ米軍刑務所で2月6日に始まったハンストから約2カ月が経ち、100人以上が参加する事態になった。米憲法権利センターの弁護士団はスト実行者が脱水状態に陥っており、さらに刑務官が暴力で脅迫していると連邦裁判所に緊急提訴、軍を告訴した。
 今もなお170人以上の被収容者がおり、多くは被疑事実が証明されないまま拘束されている。


 刑務所は02年にブッシュ政権が開設、「テロ容疑者」がアフガニスタンやイラクから移送されてから11年以上が経った。赤十字国際委員会からは「拷問に等しい」と批判され、アムネスティ・インターナショナルからも「人権侵害」と告発されている悪名高い米軍施設である。被収容者は「犯罪者でもなく」(米国外という範疇で米憲法の効力が及ばない)、「戦争捕虜でもない」(ジュネーブ条約が適用されない)状態で無期限に拘留されている。


 08年の大統領選挙で勝利したオバマ大統領は「収容所閉鎖」を公約に掲げ、就任後の09年に閉鎖の大統領令に署名した。しかし、1年以内の閉鎖を強く支持した大統領法律顧問が同年11月に解任され、さらに今年1月、閉鎖担当事務部門自体が閉鎖になった。
 この3月にはチャック・ヘーゲル国防長官が特別刑務所の建設に、新たに4900万ドルの要求を出した。施設は短期目的用だったため、整備されず使用困難になっているという理由だ。
 「テロ戦争」は抵抗する者を抹殺し続けている。

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