中国海南省ボアオで4月6日から8日まで「ボアオ・アジアフォーラム年次総会」が開かれ、四十数カ国・地域から2500人超の政治家・財界人が参加、習近平国家主席が基調講演を行った。
フォーラムにはアジア・オセアニアの26カ国が加盟、アジアの共同発展を追求している。IMFからラガルド専務理事、米マイクロ・ソフト社のビル・ゲイツ氏、中南米からペルー・メキシコの大統領、アフリカからザンビアの大統領も出席した。
中央アジアのカザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタンも加盟国である。今年のテーマは「革新・責任・協力:共同発展を図るアジア」だが、世界の発展も視野に入れている。
豪州はTPP (環太平洋経済連携協定)交渉参加国だ。習近平国家主席は訪中したギラード豪首相と会談、二国間自由貿易協定締結に向けた交渉加速を表明した。両国間では米ドルを通さない人民元と豪ドルの直接取引制度が検討されているところだ。
その一方で3月から米韓合同演習が続くなか、朝鮮半島が極度に緊張し、北東アジアに米軍グローバル・ホーク高高度無人偵察機の展開も検討されている。
また、フィリピンのルソン島各地で米比合同演習「バリカタン」が5日から17日まで行われている。在沖縄海兵隊も参加、オスプレイ14機も運用され、南シナ海域の海洋机上演習には豪韓に加え自衛隊も参加している。
こうした動きに、環太平洋地域での経済・軍事両面からの米国の対中政策が見える。
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