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2013.5.28
新たな中印関係 
変わる南アジア



 新体制となった中国の李克強首相が5月18日、初の外国訪問をインドから開始した。その後パキスタン、スイス、ドイツを訪れる。インド外務省は両国の友好関係を推進するメッセージであると指摘、中国政府も戦略的パートナーシップを強化し、貿易・インフラ整備の協力など互恵関係発展を表明している。


 両国は1962年国境紛争で流血の事態となり、未解決問題を抱えているが、経済関係は深まり、貿易額は02年から12年の間に50億ドルから665億ドルにまで成長、インドにとって中国は最大の貿易相手国であり、中国にとってインドは重要な建設投資市場になっている。
 これまでBRICS (ブラジル・ロシア・インド・中国・南ア)首脳会議を通じて両国間の貿易不均衡の是正、国境問題解決への努力がされてきている。今年4月15日から3週間にわたってラダック地方で両国軍の対峙する緊張事件が発生したが、危機時にも対話が行われ、インド外相の北京訪問を前に両軍は兵力を引き離した。
 19日の首脳会談で李首相は、「中印は世界で最大の人口をもつ新興市場国であり、世界経済の新たなエンジンを築く」と語り、シン首相は「実務協力を推進し対中関係を発展させる」と述べた。


 また李首相は総選挙直後のパキスタンを訪問、「重要な隣国、伝統的友好関係、戦略的パートナー」を強調した。印パ対立・米軍撤収後のアフガニスタン情勢など中・印・パの関係は地域と世界の平和に影響することになる。

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