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2013.6.11
アジア安保会議 
アジアでの孤立が目立つ日本



 6月1日午前、小野寺五典防衛相はシンガポールで開かれているアジア安保会議で講演し、「強い日本」「集団的自衛権行使容認」「国家安全保障会議の創設」を訴えた。この会議は開催ホテルの名から「シャングリラ・ダイアローグ」とも呼ばれ、英国国際戦略研究所(IISS)の主催で02年から毎年開かれ、アジア太平洋諸国に加え、米・ロシアも参加しており、今年は第12回である。本会議と並行して二国間・多国間会談も行われている。


 小野寺防衛相はアジア各国が日本の右傾化に警戒心を強めていることに、それは誤解とし、慰安婦発言問題では「安倍政権はそのような歴史認識には組みしない」と釈明的説明を行い、尖閣問題には具体的言及を避けた。米国の軍事プレゼンスと「リバランス政策」については歓迎し、最後に日本は第二次大戦の教訓を学んだ平和国家であると強調した。ロシアからは米MD網が4月にグアム島に配備されたことについて「アジア太平洋地域のバランスを崩す」と警戒心が表明された。


 また、小野寺防衛相は講演後、ヘーゲル米国防長官及びキム・グアンジン韓国国防相と日米韓会談を行い、「北朝鮮の脅威」で共同声明を出した。日米豪会談では中国の進出に「航行の自由」を重視した戦略で合意し、対朝鮮政策で「重大な不安定要因」という認識を共有した。しかし、日韓防衛相会談は実現しなかった。日本政府は地域各国の日本の最近の動きへの反応に配慮し、慎重に発言せざるを得なかった。

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