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 第U部 私たちはどんな時代に生きているか

第2章 私たちが勝利できる条件
    −現代の階級関係と成長するたたかい
1.資本家階級と巨大企業の支配構造
(1) 巨大企業と政・財・官の権力構造
 現代日本の政治と経済を支配しているのは、巨大企業を頂点とし主柱とする「財界」です。資本の集積・集中が進み、有業者人口の0.1%にも満たない大企業経営者と大株主からなる大資本家階級が、主要な銀行や生産手段などを独占的に支配・管理しています。
 資本金10億円以上の大企業約5千社が、240万社以上もの中小企業を資本関係や取引関係で支配する構造をつくりあげ、利益を吸い上げる仕組みを維持してきました。その人脈、金脈は各界に支配の網の目となって張りめぐらされ、政治的代理人である保守政治勢力と、行政的代理人である高級官僚群との間に「鉄の三角形」を形成しています。
 大企業の利害や要求に忠実な高級官僚の多くは、「天下り」によって財界に入ったり保守政党議員に転身しています。また保守政治家は、企業献金や企業の組織選挙に頼り、その利権を手放そうとはしません。さらに財界の影響力、支配力は、司法界、言論界、学者にも及んでいます。

(2) 大競争に勝ち抜く大国へ、「戦争できる国家」へ
 巨大企業は急速に「多国籍資本」と化し、経済的・政治的・軍事的な国際社会への影響力拡大の戦略を練っています。経済的には、「大競争」に日本資本が勝ち抜く環境づくりです。サミットやIMF体制、WTO体制によって開発途上国には資本・貿易の市場開放を押しつけ、そのためには国内の農業や中小企業も犠牲にしています。アジアでの経済権益の安定的確保のため、ドルとならぶ円通貨圏も展望しています。
 政治的には、「グローバルな責任を担う意思と能力」を掲げ、国連安保理の常任理事国入りを執拗に要求し、「国際社会への軍事的貢献」も進めやすくするためです。
 軍事的には、新ガイドラインで日米軍事同盟を一層強化し、アメリカと協力してアジア・太平洋諸国を抑え込み、権益を拡大しようとしています。また、国連や米軍の軍事行動への参加拡大を通じ、自衛隊派兵の実績積み上げと海外展開能力の増強もはかっています。
 そのため朝鮮民主主義人民共和国を「仮想敵」とし、「朝鮮有事」を想定した作戦体制も強化しています。長期的には、中国「抑止」やシーレーン確保など、アジア・太平洋地域への軍事介入という戦略があることは明らかです。
 現代の帝国主義は、資源保有国や多国籍企業の意にそわない諸国に対して、共同していつでも軍事介入できる体制を築こうとしているのです。また日本は、将来的な核保有の選択肢も確保しています。

(3) 多国籍大資本の利益優遇・福祉切捨ての国家
 「公共事業」は大企業の利益の大きな源泉の一つであり、日本の公共事業費は先進国でも異常な規模になってきました。福祉や教育や環境のためでなく、それらを抑制したり破壊するダムや大規模干拓や自動車道や空港や原発など、巨大開発型の公共事業が進められてきました。
 一方、日本の支配層は、介護・医療・年金など社会保障の全分野で国の責務を放棄し、「自立・自助」を強調して次々に民間資本に委ねようとしています。年金の商品化のように老後資金も金融市場で利用し、税制でも、富める者から貧しい者への所得再配分機能を逆転し、法人税への優遇措置も拡大しています。
 増大しつづける国と地方の累積債務のツケは現在も次代でも結局、貧しい者に転嫁されます。消費税を大幅に引き上げ、すべての財源を巨大企業のために総動員しようとしています。
 多国籍化した大資本は、海外市場でも途上国の低賃金労働力や特恵税制、ODA(政府開発援助)などを最大限に利用してきました。巨大商社、大手金融機関、ゼネコンなどは現地の特権階級と癒着し、国際市場を分割支配したり操作したりしてきました。軍事も大きな利潤の源泉になっています。
 日本の軍事費はアメリカに次ぐ規模になり、大企業が軍事費を独占して、冷戦後も軍備増強や地域紛争への軍事介入政策を要求し、軍縮や紛争の話し合いによる平和的解決を妨害してきました。憲法9条等の改悪によって利益を得るのは、このような巨大多国籍資本だけです。


 
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第T部 私たちは何をめざすか
序章 非武装中立と平和革命の
道−21世紀宣言の要旨
第1章 21世紀の新しい社会
−私たちの長期目標
第2章 「憲法を生かす共同
戦と連合政府−中期目標

第U部 私たちはどんな時代を
    生きているか
第1章 今日の世界と日本
第2章 私たちが勝利できる
条件−現代の階級関係と成長
するたたかい